ふくろう堂について

ふくろう堂とは?

調布市、京王多摩川駅すぐにある、

「おうちのミシンで縫える本格バッグ」がコンセプトのバッグに特化したソーイングスクールです。

ママ製本家としても活動しており、製本レッスンも開いています。

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なぜバッグと製本?

ふくろう堂オープン以来、よく生徒さんから「なんでバッグと製本なんですか?」と聞かれます。確かに疑問に思う方もいらっしゃるかと思いますが、実はこの二つ、結構似ているところがあるのです。


ちょっとその前に簡単に私の経歴をお伝えします。

私は高校卒業後、文化服装学院のバッグデザイン科でバッグソーイングやレザークラフト、その他ファッショングッズに関わること(シューズ、アクセサリー、テキスタイル、帽子など)を学び、その後バッグデザイナーとして自社ブランドのあるバッグの会社に2年ほど勤務しました。

熟練のバッグ職人さんとのやり取りの中で、今までの「作りたいものを作る!」という学生作品とは違い、「ユーザーのことを考えたものづくり」の数々を教えてもらいました。


バッグデザイナーとしての経験を積む一方、海外生活や語学に興味も強かった二十代。海外旅行大好き、中国語にも興味があり、仕事をしながら独学で勉強。「二十代のうちに何か一つ語学を身につけたいし、海外に住んでみたい!」と勢いのまま会社を退職し、単身台湾に渡り、中国語を習得。台北に2年ほど住んでいました。


(学生時代の作品⬇︎。奇跡的に写真が残っていたもの。)

日本に戻ってきてからは、中国語通訳としてジュエリーやアパレル販売員を数社経験しながら、休みの日はオーダーバッグの制作に勤しむ毎日。

ある程度バッグ制作も落ち着いてきた頃、バッグ以外で手を動かして作る「何か他の技術」(ざっくりですみません)を習得しようと、製本の体験教室に行ってみたところ、これが楽しくて、楽しくて。

(実は製本の前に、彫金体験もしたのですが、これは向いてなかった。。。)


やってみて分かったのですが、

実はバッグの型紙の取り方や、レザークラフトで使う技術は、製本制作と近いものが多いのです。

例えば、左右対称にとるバッグの型紙のひき方は、製本の紙の切り出し方にそのまま応用できます。レザークラフトの知識やノウハウは、革装丁の本作りに応用できます。

糸と針を使うのは、バッグや洋裁だけではなく、製本も同じ。(糸綴じ本ですね。)


かくいう私も製本習いたてのころは、「あ、これバッグ作りと似てるな」と思うことが多く、ワクワクしながら作っていました。

バッグ作りと同様に製本にのめり込み、知人、友人からの制作依頼(結婚式芳名帳や仕事用ノートなど)を受けながら製本に没頭。そうするうちに、噂が噂を呼び(?)都内各所で製本ワークショップを開くようになりました。

「なるほど!こんなふうに一冊の本ができるんだ」という受講者さんたちの反応もまた嬉しい。

できた作品はどれも個性が溢れていて、「教えること」の楽しさにハマっていったのもこの頃です。

そんな中で突然のコロナ禍。

さらに自身の生活では、結婚。その後妊娠。緊急事態宣言下で、男の子を出産しました。

出産後は販売員を続けながら、バッグ制作や製本に取り組むぞと意気込んでいましたが、もう子育ては大変大変な毎日。日々の子供の成長は嬉しいですが、想像以上に過酷な生活でした。


そんな生活で体も心も壊した私は、出産を機に働き方を改めて考える必要がありました。

できることといえば、バッグと製本。

自分だけのオリジナルバッグを一から作れることの喜び。

一冊の本が自分の手で出来上がっていくことのワクワク。

この作る楽しさを教えられないだろうか。


そんな思いから一念発起。

2022年10月「バッグと製本教室 ふくろう堂」が誕生しました。

「ふくろう堂」の由来は

バッグが俗に「ふくろもの」と呼ばれること。

数字に置き換えたときに「296(フクロー)」とも「296(作ろう)」とも読めること。

「296(フクロー)」の中に「29(ブック)」が含まれていること。(やや無理矢理)

ふくろうが縁起のいい動物だったこと。

などいろんな意味が含まれています。


バッグ作りや製本に興味がある方や、育児に追われて時間のないママさんが、

手作り体験を通して、ホッと息抜きができるような教室にしていきたいと思っています。


ふくろう堂で縫えるバッグについて

ふくろう堂ではどんなバッグが作れるの?

ふくろう堂では「おうちで縫える本格バッグ」をコンセプトにしています。

ナイロンや帆布、コットンなどの生地を使って仕上げられるバッグです。

レザーは使わない、もしくは底当てや持ち手の一部など部分的な使用にしています。

レザーバッグを作りたい方には恐縮なのですが、レザーを使わない理由はいくつかあります。


①まずはミシン。

バッグ用の革ミシンは、一般的に腕ミシンを使います。工業用ミシンなので、馬力が強く、初心者が使いこなそうと思うと、それだけで心が折れそうになるくらい。レザーバッグを縫いたい!と思っていざ買おうとすると20〜30万円はしますし、メンテナンスも大変です。


②あとは革漉き(かわすき)機。

革は表面を「銀面」、裏面を「床(とこ)面」と呼びますが、縫うときに厚みを調整する必要があるため、この床面を特殊な機械で薄くスライスしなければなりません。それが革漉き機なのですが、こちらも使いこなすのは一苦労。値段は15〜20万円ほどします。

実はかなり前になりますが、私も腕ミシンと革漉き機を持っていた時期がありました。ただ、音がうるさかったり、機械自体が重くかなり場所を取っていました。

一人暮らしでこの2台があるだけで窮屈になってしまったので、しばらく使って、学生時代の同級生に譲った経験があります。

それ以来、職業用ミシン一台でできるバッグを作っていますが、革を使わずとも、売り物のような仕上がりにすることができています。


③そして接着剤。

革同士を接着するときは「ゴムのり」や「キングボンド」などを使用しますが、これには有機溶剤(シンナーなど)が使われています。

そのため、取扱説明書には「胎児に悪影響があります」「大量に吸い込むと体に有害です」などの記載が必ずあります。

換気して使用する分には問題はないのですが、ふくろう堂では幅広い年代のかたや、育児中のママさんたちにも参加してほしいと考えているので、このような接着剤は使用しないことにしています。

現に私ももう十年以上、上記三つは使っていませんが、芯材や仕立てを工夫することで、本格的なバッグは作ることができます。普段からお家で使っているミシンでも縫えるようにようにすることで、受講者のみなさんに作る楽しみを広げられるようにしています。

また、部分的に革を使いたい場合は、職業用ミシンでもある程度の厚さのものは縫うことができますし、レザークラフトの手縫いの技術で縫うこともできますので、その都度相談していきましょう。


講師プロフィール

講師 C.NAKANISHI

おうちで作れるバッグと製本教室

「バッグと製本教室 ふくろう堂」代表


千葉と県境のぎりぎり茨城県出身。調布市在住。

バッグソーイング教室を市内で運営しています。

二児の母。ママ製本家としても活動中。

中国語喋ります。作るの大好き。

断捨離も大好き、断捨離アン。


経歴

2008年  文化服装学院バッグデザイン科卒

     卒業後、名古屋にてバッグデザイナーとして勤務。

2010年  バッグ会社を退社。突如台湾へ移住。二年間住み、中国語を習得。

2012年〜 帰国後、中国語通訳の販売員をしながら、

      個人でバッグや小物のオーダー制作、サンプル制作を開始。

2013年  大学へ編入。

2016年  日本大学文理学部中国語中国文化学科卒業。学部長賞受賞。

2017年〜 吉祥寺abc-bookbindingにて製本を習い始める。(2020年頃まで)

2017年〜 「小説のような エッセイのような そしてときどき詩のような 封を閉じたフリーペーパー」刊行(2020年頃まで)

2018年〜 都内各所で製本ワークショップを開催。

2020年  約5年の婚活を経て、婚活とは関係のない元々知り合いだった今の夫と結婚。

2021年       第一子出産。

2022年10月 「調布市にバッグと製本教室 ふくろう堂」を開業。

2023年1月  ハンドメイドインジャパンFESに出展。

2023年1月〜10月 仙川のセンイチブックスにて毎月製本ワークショップを開催。

2023年7月〜10月 都内カルチャーセンター各所にて製本講座を開催。

2023年6月 人生最大の断捨離記録ZINE『どうせみんな死ぬのだから、生きているうちに服を買おう。』を刊行。

      「ZINEツク!展示会」に出展。

2023年12月より第二子出産のため春頃まで一時休業。

2024年1月 第二子出産。

2024年4月 自宅教室再開。